肌のしくみ

肌のしくみ


肌の構造

肌(皮膚)は、人の体全体を包む臓器です。肌は、普段私たちが触れている外側から順に、「表皮」、「真皮」、「皮下組織」の3層に分かれています。それぞれの厚さは、表皮が約0.2mm、真皮が約2mm、皮下組織は部位によって異なりますが、頭部や顔は2mm前後です。また、それらの中に「血管」「リンパ管」や神経系、「皮脂腺」「汗腺」などの付属器があり、それぞれがかかわりあいながら機能しています。
肌(皮膚)は人の体の表面を覆って、内部の大切な器官や臓器を守り、体温を調節し、体の水分・体液などが失われないようにするなど、体を正常な状態に保つうえでとても大切な働きをしています。 


肌の働き

肌には、次のような働きがあります。
 

【保護】

体内の水分蒸発を防ぐ保湿の役割、外部からの刺激(紫外線、乾燥、ほこりなど)を防ぐ保護の役割
 

【分泌・排出】

体内の老廃物を皮脂や汗として体外に排出する
 

【経皮吸収】

皮膚を通して外界から薬剤などを体内に吸収する
 

【体温調節】

暑いときには汗を出して体温の上昇を防ぎ、寒いときには立毛筋を収縮させて体温を一定に保つよう調節する
 

【感覚】

触覚、痛覚、温覚、冷覚、かゆみなどの感覚をとらえる役割
 

【免疫】

体内を監視し、細菌などを排除して体を守る

表皮


表皮の構造

表皮は、厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜です。皮膚の一番外側にあり、外部からの異物の侵入や体の水分の蒸散を防ぐバリアとなって、内部を保護しています。
表皮は、外側から「角層(かくそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」で4つの層から成っています。

【角層】

角層は角質が何層にも重なって構成されていて、表皮の最表面にあります。その厚さは平均で約0.02ミリです。バリア機能と保湿機能という大切な役目を果たしています。
 

【顆粒層】

顆粒層は1~2層の細胞で出来ています。その中には、紫外線を反射させて深部に浸透することを防止する役目を果たしているケラトヒアリン顆粒が大量に含まれています。
 

【有棘層】

有棘層はこの中で最も厚い層で、8~10層あります。有棘層にはリンパが流れており、知覚神経も通っています。また、強力な免疫細胞である「ランゲルハンス細胞」が網目のように存在しており、体内の異物を察知すると体外に排出しようとします。
 

【基底層】

基底層は基底細胞一層からなる表皮の一番下の組織です。主にケラチノサイト(表皮角化細胞)、メラノサイト(色素細胞)、メルケル細胞で構成されています。真皮から毛細血管を通じて栄養を吸い上げながら細胞分裂を繰り返し、新しい皮膚を生成しています。

表皮の一番深い層である基底層で日々新しい細胞がつくられ、生まれてから分化を繰り返し徐々に表面に押し上げられて、やがて角層となり、最後は垢となって剥がれ落ちることで表皮の細胞が生まれ変わります。このサイクルを繰り返しています。(ターンオーバー)

ターンオーバーのしくみ


ターンオーバーとは

肌は、一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。この肌の代謝のしくみを「ターンオーバー」とよびます。肌は、表皮、真皮、皮下組織の3つが重なってできていますが、ターンオーバーは肌の一番外側にある「表皮」で起こっています。
健康な肌の場合、ターンオーバーは約4週間で起こると言われています。ターンオーバーの周期は基底層で作られた角化細胞が角質細胞になるまでに14日、角質細胞が角片となって表皮から剥がれ落ちるまでに、14日、合計で約28日間かかります。
このターンオーバーのサイクルが乱れると、肌荒れやニキビ、吹き出物などの肌トラブルの原因になります。


ターンオーバーが乱れる原因

肌荒れと密接に関係のあるターンオーバーの乱れ。その要因はさまざまですが、とくに、毎日の生活習慣やライフスタイルと関連することが多く挙げられます。
寝不足、無理なダイエット、ストレス、食生活の乱れ、疲労、冷え性、タバコ、就寝前の飲食・飲酒、過量のアルコール、便秘、運動不足、これらの原因によって、肌のターンオーバー(肌代謝)のサイクルが乱れると、皮膚のキメが乱れたり、肌を守るバリア機能が低下して、肌荒れにつながります。また、外部からの肌へのダメージ(紫外線、乾燥など)も、必要な角質層を剥がしてしまい、ターンオーバーのサイクルを無理に早めてしまうことがあります。


肌の好転反応

好転反応は本来整った肌や身体に戻ろうとして起きる反応であり、不要なものを出そうとする反応の事です。
好転反応はお肌の調子が良くなるまでに起こる現象のことで実はそのスキンケアがお肌に合っているという証拠です。
 

よくある好転反応の症状

 

【吹き出物が増える】

肌深部に潜んでいる毒素を出そうと働いている証拠です。
 

【シミが濃くなってくる】

肌深部のシミの卵が肌代謝が上がることにより、上に押し出されて、濃く見えます。
 

【肌がテカりやすくなる】

自分で保湿する力(保水力)を取り戻している証拠です。
 

【肌が剥離または、肌にざらつきを感じる】

お肌のターンオーバーを正常化させる為に一時的にごわつきや剥離が見られることがあります。
 
反応としては、腫れる、熱をもつ、赤みが酷く出るこのような症状がある場合は、アレルギー反応の可能性もありますので注意が必要です。

メラノサイト


メラノサイトとは

表皮と真皮の境界にあたる基底細胞の間にあるメラニンを生成する細胞。色素細胞とも呼ばれています。皮膚の中ではデンドライト(樹状突起)と呼ばれる細長い枝状の突起を伸ばして、周囲にある角化細胞にメラニンを受け渡していて、日焼けをして黒くなった皮膚やシミのある部分の皮膚にいるメラノサイトでは、メラニンの生成が活発になっています。


メラニンとは

メラニンは、皮膚の奥にあるメラノサイトから作られる「肌、髪の毛、瞳」などの色に影響する黒い色素のことです。例えばメラニンが多い肌は黒い肌に、髪の毛にメラニンがないと白髪になります。肌のシミや、ニキビ跡の黒ずみ、ホクロなども、メラニン色素による影響のものです。


シミができるメカニズム

シミは、皮膚の中にメラニンが蓄積され色素沈着した状態。皮膚の色素沈着には様々な種類がありますが、肝斑、老人性色素斑、そばかすなど概観上色素沈着している部分を「シミ」と呼ぶことが多いです。
基底層にあるメラノサイトが、紫外線やホルモンの影響など様々な刺激を受けると、皮膚を守ろうとする防御機能が活性化しメラニンが生成されます。
通常、メラニンはターンオーバーにより肌表面に押し出され、垢となって排出されるが、メラニンが過剰生成されたり、ターンオーバーが正常に行われないことで、排出されずに皮膚内部に蓄積しシミとなります。

真皮のしくみ


真皮とは

「真皮」は表皮の内側にあって、肌組織の大部分を占めており、肌の本体ともいえます。部位などによって異なりますが、皮下組織を除くと平均で約2ミリの厚さがあります。
真皮は、「コラーゲン」という線維状のタンパク質がその大部分を占めています。これに「エラスチン」という線維状のタンパク質も加わって、肌に弾力を与えています。そして、その間を「ヒアルロン酸」などのゼリー状の基質が水分を抱えながら満たしています。これらの線維や基質を生成する細胞を、線維芽細胞といいます。さらに、真皮には、血管やリンパ管、汗腺などがあります。
真皮は、その大部分を占めるコラーゲンや、エラスチンなどにより、肌を支え、その形や弾力を保つ働きがあります。さらに「血管」「リンパ管」や、「皮脂腺」「汗腺」などの付属器があり、生理的な機能も営んでいます。


コラーゲン

真皮を構成する主要タンパク質で、組織を結合する役目と弾力性を維持する役割があり、「肌のハリ」に影響している成分です。体の形成や機能の正常化に不可欠な成分です。
コラーゲンは真皮の約70%を占めており、肌の弾力を内側から支えます。加齢に伴い体内で生成する力が徐々に弱くなり、30代を過ぎると急速に低下します。


エラスチン

真皮を構成する主要タンパク質で、線維状で「肌の弾力」を維持する役目があります。アミノ酸からなる線維状のタンパク質で、弾力性があり真皮に網を張った様に張り巡らされています。真皮の線維成分としてコラーゲンが70%以上、エラスチンは僅か2~4%しか含まれません。しかしエラスチンは弾力性が高く、肌のハリ、弾力に重要な役割を果たしています。
年齢や紫外線による肌ダメージによりエラスチンが低下すると、肌に弾力がなくなりたるみやシワが現れます。


ヒアルロン酸

肌の水分維持に重要な役割を果たしています。ヒアルロン酸は、細胞同士を繋ぎとめるゼリー状の物質。
ヒアルロン酸が1gあるだけで6Lもの水分を蓄えられるほどの保水力があり、「肌の潤い」に影響している成分です。真皮内ではコラーゲンやエラスチンの隙間を埋め尽くすように存在し、肌の土台を支えてくれます。


線維芽細胞

この真皮にあるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を作り出している源が「線維芽細胞(真皮線維芽細胞)」で、若々しい素肌との密接な関わりを持っていると言われています。血管の健康状態を守ったり、美肌に必要な女性ホルモンを作ったりもします。肌が傷ついた際は、傷ついた部位へと移動してコラーゲンの生成量を増やし、傷の治癒を早めてくれます。

紫外線の影響


紫外線とは

太陽の光には、目に見える光(可視光線)と、目に見えない赤外線、紫外線があります。
紫外線は、その中で最も波長の短い光で、波長の長い方からUVA、UVB、UVCと大別されています。
実際に地表に届くのは、そのうちUVAとUVBです。


UVA

UVAは、太陽から届く紫外線の約9割を占め、肌に蓄積的なダメージを与えます。肌の奥の真皮にまで侵入し、肌のハリや弾力を失わせて光老化を引き起こす原因になるのです。また、すでにできているメラニン色素を酸化させ、肌を黒くさせる作用もあります。


UVB

UVBは、ほとんどは大気圏で吸収されますが太陽から届く紫外線の約1割ほどが地表に到達します。肌への作用が強いため、短時間でも肌が赤くなるサンバーン(日やけによる炎症反応)や、数日後に肌が黒くなるサンタン(色素沈着反応)を引き起こす作用があります。波長が短いUVBは、炎症やシミの原因となるだけでなく、肌表面の表皮細胞やDNAを傷つけるなど、生体への影響が強いのです。


UVC

UVCは、大気圏(オゾン層)などに全て吸収され、地表には届きません。


紫外線による色素沈着

紫外線の刺激により、メラノサイト(メラニン色素産生細胞)へ指令が届き、メラニン色素が生成されます。メラニン色素はメラノサイトから表皮の細胞に受け渡されてまわりの皮膚へと広がり、紫外線を吸収して肌を守ります。しかし、強い紫外線を浴びるとメラニン色素が過剰に生成され、シミやソバカスの原因となります。

皮脂のしくみ


皮脂とは

皮脂は、皮脂腺からでる脂分です。これらは皮膚を守る役割を持っています。乾燥、紫外線、外部からの衝撃等々、皮膚を守るためのものです。汗などと混じりあって皮膚の表面を覆い水分の蒸発を防ぎます。しかし過剰に分泌されることで、テカリの原因にもなります。


アクネ菌とは

アクネ菌は、正式名を「プロピオニバクテリウム・アクネス」といい、私たちの皮膚に普段から住み着いている常在菌です。ニキビの原因として知られていますが、本来アクネ菌は肌を弱酸性に保ち、他の病原菌の侵入や増殖を抑える働きをする、人間にとって有益な菌といえます。
アクネ菌は、皮脂を好んで栄養源とし、酸素を嫌う性質をもっているため、基本的に毛穴の中にある脂腺の奥に生息しています。人間にとって良い働きをするアクネ菌ですが、汚れや皮脂で毛穴が詰まってしまうと、アクネ菌にとって快適な環境、即ち栄養となる皮脂が豊富で酸素の無い環境となり、過剰に増殖し、肌のトラブルを引き起こしてしまいます。


毛穴トラブル

毛穴の奥には皮脂を分泌する皮脂腺があります。毛穴が正常な状態では皮脂が毛穴を通って肌の表面に排出され、肌を守る役割を果たします。ニキビの第一段階は、毛穴が詰まることです。毛穴のトラブルは主に5つの種類に分かれます。まずは自分の毛穴タイプを知り、根本の原因から改善していくことが大事です。
 

【開き毛穴】

毛穴が開いて目立つトラブルです。皮脂の分泌が活発なTゾーンに起こりやすいことが特徴です。
皮脂が過剰に分泌されたり乾燥や紫外線で肌のキメが粗くなったりすると、毛穴が押し広げられてしまいます。
 

【たるみ毛穴】

加齢や紫外線の影響で肌のハリが失われ、毛穴が引っ張られて目立つようになるトラブルです。
肌のハリ不足が原因のため、頬を持ち上げると目立たなくなることが特徴です。
 

【黒ずみ毛穴】

毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒くなるトラブルです。毛穴がポツポツと黒くなることが特徴です。
 

【つまり毛穴】

過剰に分泌された皮脂や古い角質が混ざり合ってできる「角栓」が、毛穴を詰まらせた状態です。
 

【メラニン毛穴】

紫外線や皮膚の炎症によって肌表面にメラニンが過剰生成され、色素沈着するのが原因で
角栓が詰まっていないのに毛穴が黒く目立つのが特徴です。

脂肪燃焼


脂肪燃焼のメカニズム

脂肪燃焼というと、体脂肪が直接消費されているイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には、複雑なプロセスを経て脂肪燃焼が行われています。
脂肪燃焼のメカニズムを簡単に説明すると、以下の4ステップです。
 

【STEP1】

体のエネルギーが減少すると、脳が脂肪分解の指令を出す
 

【STEP2】

脂肪代謝・分解に関係する酵素の「リパーゼ」が活性化する
 

【STEP3】

リパーゼの働きにより、脂肪細胞が脂肪酸とグリセロールに分解される
 

【STEP4】

脂肪酸が全身の筋肉に運ばれ、ミトコンドリア内で酸素と結びついてエネルギーに変換される

脂肪燃焼とは、食事などの摂取カロリーが運動などの消費カロリーを下回った時、エネルギーが足りないと判断した脳が体の脂肪や筋肉を分解・燃焼することを言います。